パソコンの困りごとが「スッと伝わる」たった6つの質問

5W1H(When・Where・Who・What・Why・How)を6つの円で示した図解

パソコンの困りごとが「スッと伝わる」たった6つの質問

前回の記事で、こんなお話をしました。
「そもそも、こちらの思いはそう簡単には相手に届かないもの」
頭の中の景色は、自分にしか見えていません。
だから「うまく伝わらなくて当然」から始めよう、という内容でしたね。

とはいえ、伝わらないままでは、せっかくの相談ももったいない。
そこで今日は、伝わりにくさをぐっと減らすコツをご紹介します。
キーワードは「5W1H(ゴ・ダブリュー・イチ・エイチ)」です。
少し難しそうに見えますが、読み終わるころには「なんだ、こんなことか」と思えるはずですよ。

「先生、急に使えなくなって!」の正体

教室では、よくこんな声をいただきます。

「あれ、さっきのやつ、急に使えなくなったんですけど!」

気持ちは、とてもよく分かります。
けれど「さっきのやつ」が何を指すのかは、まわりからは見えません。
「使えない」がどんな状態なのかも、伝わってこないのです。
困っているときほど、人の言葉は短くなるもの。
決して説明が下手なわけではなく、これはごく自然なことなんですね。

そんなときに頼りになるのが、これからご紹介する6つの問いかけです。

5W1Hとは、6つの「問いかけのことば」

5W1Hは、英語の頭文字を集めたものです。
とはいえ中身は、ふだん使う「いつ?」「どこで?」を並べただけ。
身がまえる必要は、まったくありません。

  • When(いつ?)……時間やきっかけ。「起動した直後」「保存したあと」など。
  • Where(どこで?)……場所。「どの画面」「どのフォルダ」かを表します。
  • Who(だれが?)……操作した人。「自分が」「家族が」など。
  • What(なにを?)……対象。「どのアイコン」「どのファイル」を、が入ります。
  • Why(なぜ?)……目的や理由。「印刷したくて」「メールで送りたくて」など。
  • How(どのように?)……やり方や様子。「クリックしたら」「赤い文字が出て」など。

覚え方は、いたって単純です。
はじめの5つが「W」、最後のひとつだけが「H」で始まる。
だから5W1Hと呼ばれます。
すべてを毎回そろえる必要はありません。
料理のレシピのように「ここが抜けていたな」と確かめるチェックリストだと思えば、気が楽になりますよ。

さっきの相談を、組み立て直してみる

では、先ほどの「急に使えなくなった!」を、6つの問いで整理してみましょう。

  • いつ → 文書を保存した直後に
  • どこで → デスクトップの「書類」フォルダで
  • だれが → 自分が
  • なにを → 案内状のファイルを
  • なぜ → 印刷して配りたいのに
  • どのように → アイコンを開こうとすると赤い文字が出る

これをひとつの文にまとめると、こうなります。

「保存したばかりの案内状を、デスクトップの『書類』フォルダから開こうとしたら、赤い文字が出てしまいます。
印刷して配りたいのに、進めなくて……」

いかがでしょう。
最初はぼんやりしていた相談が、急にはっきり見えてきませんか。
相手の頭の中に、自分が見ている画面と同じ景色を映してあげる。
これこそが「伝える工夫」の中身なのです。

じつは、ネット検索でも役に立つ

この考え方は、人に伝えるときだけのものではありません。
インターネットで調べものをするときも、同じです。
「パソコン 重い」とだけ入れるより、言葉を足すほど近道になります。
たとえば「Windows11 起動が遅い 対処法」のように、ですね。
検索の窓口に話しかけるときも、5W1Hはしっかり働いてくれます。

もちろん、いつも全部そろえなくて大丈夫。
「どうも伝わっていないな」と感じたら、後から足せば十分です。
「あ、『いつ』を言い忘れていた」という具合に。
完璧を目指さなくていいのも、このコツの気軽なところです。

おわりに ―― うまく言えなくても、大丈夫

2回にわたって、「伝わりにくいのが当たり前」というお話をしてきました。
会話もパソコンの相談も、一度ではなかなか伝わらないもの。
けれど6つの問いを少し意識するだけで、状況がはっきりします。
「いつ・どこで・何が・どうなった」が見えて、解決はぐっと近づきます。

そもそも、最初から上手に説明できる人なんていません。
「これ、何て聞けばいいんだろう」と迷うこと自体が、ごく自然なこと。
私たちの教室では、その「言葉にならないモヤモヤ」を大切にしています。
となりで一緒にほどいていくことを、何よりの役目と考えているからです。
「さっきの画面が消えちゃって……」そんな一言からで構いません。
「いつ、どんなときでしたか?」と一緒に思い出しながら、原因をさがしていきます。

これまでも、たくさんの「これってどうするの?」にお答えしてきました。
その積み重ねが、私たちのいちばんの財産です。

「パソコンはちょっと苦手で……」という方こそ、気軽にのぞいてみてください。
「聞きたいことすら、うまく言葉にできなくて……」でも大丈夫。
実際の画面を見ながらお試しいただける時間も、ご用意しています。
肩の力を抜いて、おしゃべりするくらいの気持ちでお越しくださいね。
お会いできるのを、楽しみにしています。